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 拡散防止措置の概要 


<微生物使用実験>   (二種省令別表第1第1号〜第3号)

レベル
施設等
運搬
その他
P1

通常の生物の実験室等


遺伝子組換え生物等が漏出しない構造の容器に入れる

遺伝子組換え生物等の不活化

実験室の扉を閉じておく

実験室の窓等の封鎖等

エアロゾルの発生を最小限にとどめる

遺伝子組換え生物等の付着・感染防止のための手洗い等

関係者以外の者の入室制限

P2

原則として研究用安全キャビネットを設置し、キャビネット内で操作

実験室のある建物内に高圧滅菌器を設置

 
「P2レベル実験中」の表示

P1(A,P)レベルである実験を同時に行う場合、これらの実験の区域を明確に設定するかP2(A,P)レベルの拡散防止措置を執る

P3

前室を設置し、前室の前後の扉を同時に開けない

床などの表面は容易に水洗・燻蒸が可能な構造

足等でまたは自動で操作可能な手洗い設備

給排気設備

排気は、原則として実験室・建物内の他の部屋に再循環されない

排水は遺伝子組換え生物等の不活化後に排出できる設計

原則として、研究用安全キャビネットを設置し、キャビネット内で操作

実験室内に高圧滅菌器を設置

 
専用の作業着を着用

廃棄等の前に遺伝子組換え生物等を不活化

「P3レベル実験中」の表示

P1(A,P)レベル、P2(A,P)レベルである実験を同時に行う場合、これらの実験の区域を明確に設定するかP3(A,P)レベルの拡散防止措置を執る

P4
 

 

 

 ※ 尚、高レベルの実験室は下位のレベルの拡散防止措置を備えること


       

   


<大量培養実験>   (二種省令別表第2第1号〜第3号)

レベル
施設等
運搬
その他
LSC

実験区域を設ける


遺伝子組換え生物等が漏出しない構造の容器に入れる

遺伝子組換え生物等の不活化

エアロゾルの発生を最小限にとどめる

遺伝子組換え生物等の付着・感染防止のための手洗い等

関係者以外の者の入室制限

「LSCレベル大量培養実験中」の表示

LS1

培養設備等は、遺伝子組換え生物等が外部へ流出しないもの

 
培養設備等に遺伝子組換え生物等を植菌する時は、遺伝子組換え生物等が漏出しない構造の容器に入れる等

「LS1レベル大量培養実験中」の表示

LS2

培養設備等は、遺伝子組換え生物等が外部に流出せず、閉じたままで内部にある遺伝子組換え生物等の不活化が可能なもの

培養設備等に直接接続する回転シール、配管弁等の部品は、遺伝子組換え生物等が外部に排出されないもの

培養設備等からの排気は、除菌用フィルター等を通じて排出

原則として、研究用安全キャビネット等を設置し、キャビネット内で操作

密閉度の監視装置を設置し、常時密閉度を確認

実験区域のある建物内に高圧滅菌器を設置

 
培養設備等に遺伝子組換え生物等を植菌する時は、遺伝子組換え生物等が漏出しない構造の容器に入れる等

「LS2レベル大量培養実験中」の表示

 ※ 尚、高レベルの実験の際は下位のレベルの拡散防止措置を備えること

<動物使用実験>   (二種省令別表第3第1号〜第4号)

P1A〜P3Aレベルの要点

  P1〜P3レベルの拡散防止措置に加え、以下の措置(A措置)が必要

施設等
運搬
その他

通常の動物の飼育室等

逃亡防止の設備等(ネズミ返し、アイソレーター、循環式水槽等)

糞尿等を回収するための設備等


組換え動物等の逃亡を防止する構造の容器にいれる


個体識別ができる装置(耳パンチ、別々の飼育容器の使用等)

「P2組換え動物等育成中」または「P3組換え動物等育成中」の表示

特定飼育区画の要点

施設等
運搬
その他

組換え動物等の習性に応じた逃亡防止の設備を二重に設置


組換え動物等の逃亡を防止する構造の容器にいれる


個体識別ができる装置

「P2組換え動物等育成中」または「P3組換え動物等育成中」の表示

遺伝子組換え生物等の不活化

飼育区画の扉を閉じておく

遺伝子組換え生物等の付着・感染防止のための手洗い・アルコールスプレーの使用等

関係者以外の者の立ち入り制限

昆虫によって媒介される組換えウィルスを保有させている動物を飼育する場合は、媒介する昆虫を防除


<植物等使用実験>   (二種省令別表第4第1号〜第4号)

P1P〜P3Pレベルの要点

  P1〜P3レベルの拡散防止措置に加え、以下の措置(P措置)が必要

施設等
運搬
その他

通常の植物の栽培室等

排気中に含まれる組換え植物等の花粉等を最小限にとどめる


組換え植物等が漏れない構造の容器にいれる


「P2組換え植物等育成中」または「P3組換え植物等育成中」の表示

特定網室の要点

施設等
運搬
その他

昆虫の侵入を最小限にとどめる網戸・換気口等(網戸等のメッシュサイズにより微細な昆虫の侵入を低減)

前室の設置

組換え生物等を含む排水が回収できる機器等の設置・床等の設計


組換え生物等が漏れない構造の容器に入れる


花粉等を持ち出す昆虫の防除(薬剤等の散布、網室周辺の砂利敷き等による防除)

花粉飛散敷きに窓を閉める等、花粉の外部への飛散防止措置

組換え植物等栽培中の表示

遺伝子組換え生物等の不活化

網室の扉を閉じておく

遺伝子組換え生物等の付着・感染防止のための手洗い・アルコールスプレーの使用等

関係者以外の者の立ち入り制限


<保管>   (二種省令第6条)

  1. 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れる

  2. 容器の外側の見やすい箇所に、遺伝子組換え生物等であることを表示する

  3. 容器は所定の場所に保管する

  4. 容器の保管場所が冷蔵庫等の設備である場合には、設備の見やすい箇所に、遺伝子組換え生物を保管していることを表示する


<運搬>   (二種省令第7条)

  1. 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れる

  2. 実験に当たって執るべき拡散防止装置が以下のものについては、事故等により容器が破損しても遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しないよう、二重に容器に入れる

    1. P3(A,P)レベル・LS2レベル以上のもの

    2. 大臣確認前であるために定められていないもの

  3. 容器の最も外側の見やすい箇所に、取扱いに注意を要する旨を表示する

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