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 遺伝子実験施設RI使用について 

(2001年5月改訂)

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  1. はじめに

     三重大学遺伝子実験施設(以下「施設」)における放射性同位元素の取扱いは、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律、人事院規則、及び三重大学遺伝子実験施設放射線障害防止規定(以下「防止規定」)に従って行わなければなりません。
     「部局等」とは地域共同研究センター、遺伝子実験施設、機器分析センター、保健管理センター。各学部、医学部付属病院、情報処理センター及び医療技術短期大学部をいいます(防止規定第2条)

  2. 登録の手続き

     施設において放射性同位元素の使用を希望する人は、あらかじめ業務従事者として登録されなければなりません(防止規定第10条)。登録申請は毎年年度始め(4月)に行ってください。なお止むを得ず年度途中での登録が必要な時には施設に連絡してください。

    1. 新規登録:
       これまでに全く放射性同位元素の使用経験のない方は、必ず新規登録者を対象とした「教育訓練」および「健康診断」を受けてください。教育訓練は全学4施設主催で行っています。登録には利用申請書、被曝歴調査票、健康診断記録、教育訓練記録が必要です。
       新規登録の方ですでに学部等で「放射線業務従事者」としての資格を有している方は、「業務従事者」として登録されている旨の書類、被曝歴調査票、健康診断の記録、教育訓練の記録を提出してください。場合により教育訓練の一部を省略することができます。

    2. 継続使用者:
       すでに施設のカードを取得されている方は更新の手続きを行ってください。更新申請のない場合は3月31日でカードは失効いたします。継続使用者の方は年度ごとに施設が主催する「利用説明会」に出席すると共に、「健康診断」を受診する必要があります。また所属学部等で健康診断を受けた場合にはその記録を提出してください。(大学教職員の場合、大学本部が実施する人事院規則に基づく健康診断を受診されることをおすすめいたします。)申請は各学部の部局等責任者を通じて行ってください(防止規定第10条)。いずれの場合にも必要書類の提出のない場合には入退カードの発行はいたしません。

       施設には放射線管理を専任とする人がいませんので利用者の協力と理解なしでは成り立ちません。他の施設とくらべやや繁雑な作業があるかと思いますがよろしくお願いいたします。

  3. 管理区域への入退域について

     管理区域に入る前に換気設備が作動しているかどうか確認してください。もし作動していなければ、まずヒートチーリングユニットのスイッチを入れます。その後に空調ユニット、給気ユニットのスイッチを入れてください。停止は逆からスイッチを切ってください。

     管理区域への入退域はカードによって行ってください。カードリーダーにカードを入れますとカードの照合が行われロックが解除され扉をあけることができます。退出時にはハンドフットクロスモニターにのっていただき同様にカードをいれます。OKになりますとカードが出てきます。そのうえで出口のカードリーダーにカードをいれますとロックが解除されます。したがってハンドフットクロスモニターを正常に機能させませんと出口からは出られませんので気をつけてください。
     同様に、一度管理区域に入ると、忘れ物等に気がついてもハンドフットクロスモニターにのらなければ外に出られません。カードによる出入りに関しては全て名前と時間が管理システムに記録されます。もし不正退出等があった場合は登録の取り消しを含めた厳しい措置をとります

     比較的多いトラブルは出る時に扉があいていてカードをいれずに出てしまうケース、出てからもう一度リーダーに入れてしまうケース、カードをリーダーに入れてから実際にははいらなかったケースなどがあります。これらはコンピューター上で長期滞在者として記録が残りますので注意してください。管理区域におきましては次の項目を遵守してください。

      • 定められた出入り口から出入りしてください。
      • 専用の実験衣を着て、専用のスリッパをはいてください。
      • ガラスバッチを指定された位置につけてください。男子胸部、女子腹部
      • 本、鞄などは持ち込まないようにしてください。本など必要であればできるだけコピーしてください。大事な本に汚染が見つかった場合管理区域から持ち出せなくなることがあります。
      • 飲食・喫煙・化粧を行わないようにしてください。
      • また私物のハンカチやタオルも使わないようにお願いします。
      • 主任者ならびに専任教官の指示に従ってください。

  4. 放射性同位元素の購入

     放射性同位元素の使用を希望する人は、施設が許可を受けている放射性同位元素の種類と数量を確認
    した上で手続きをしてください。

    1. 購入手続き:
       購入の申し込みは毎週月曜日と木曜日の午後0時より1時の間に受け付けます。あらかじめお渡しするFAX用紙に必要事項を記入の上、放射性同位元素使用計画書とともに提出してください。
       アイソトープ協会へは施設で連絡しますので、使用者がメーカーに直接注文しないでください。アイソトープが納品されしだい連絡いたしますので入庫票に必要事項を記入の上使用簿にとじていただき貯蔵室へ保管してください。
       アイソトープ協会への申し込みは火曜到着は前の週の木曜日の午後4時、木曜到着は同じ週の月曜日の午後4時が締め切りです。国内在庫がある商品につきましても受付けは月曜日と木曜日に限らせていただきます。

    2. 施設の許可使用量:

      核種 1日最大 3月最大 年間最大
      32P 370 MBq 9,250 MBq 18,500 MBq
      33P 185 MBq 3,700 MBq 7,400 MBq
      35S 185 MBq 3,700 MBq 7,400 MBq
      3H 185 MBq 3,700 MBq 7,400 MBq
      14C 185 MBq 3,700 MBq 7,400 MBq

    3. 入庫票の必要事項:

      実績の多いアイソトープについて(検定日は容器に記載)
      メーカー 型番 品名 比放射能量
      Amersham AA0005 α-32P dCTP 110 TBq/mmol
      Amersham AA0068 γ-32P ATP 110 TBq/mmol

  5. 放射性同位元素の使用

     施設で使用できる核種は上記5核種に限定されています。一日最大使用量を超えないようにお願いい
    たします。一日最大使用量の半分を超える使用につきましては、あらかじめ主任者または施設専任教官
    にご相談ください。
     同位元素の使用は所定の実験台で行ってください。使用後は必ずサーベイメータで汚染の有無を確認してください。遮へい板と廃棄物ボックスを置いていますので御利用ください。

  6. 放射性同位元素の譲渡・譲受

     放射性同位元素の譲渡・譲受は原則として認めません。ただし標識化合物などで市販されていない場合には、相手先の許可の確認や確実な受け渡しが必要になりますのであらかじめ主任者へ届け出てください。

  7. 放射性同位元素等の廃棄

     放射性同位元素および放射性同位元素によって汚染されたものの廃棄は、定めらた廃棄区分に従って定められた容器に廃棄してください。廃棄区分が守られませんと廃棄物の引き渡しに支障をきたし、場合によっては集荷されないことがあり、放射性同位元素の使用に差し支える場合があります。
     廃棄区分は可燃物、難燃物、不燃物、無機液体の4区分32P、33P、35Sの短半減期核種14C、3Hの長半減期各種とが分かれて別の容器になっています。液体をのぞく廃棄物には廃棄物を入れた袋に氏名、日づけ、核種を必ず記入してください。廃棄区分につきましては別表を参考にしてください、サランラップは不燃に属していますが、たとえばゲルと分けることができない場合など大量にサランラップが入っていなければ可燃または難燃で処理してください。廃棄数量はその日廃棄した量の98%になるように記帳してください。
     使用済みRIのバイアルは他の廃棄物とは分けて廃棄して下さい。また、保管容器(外容器)はプローブの保管等に再利用しないでください。

  8. 夜間、休日の使用について

     最後に退出する人は誰も残っていないのを確認し、電気、ガス、水道のチェックをし、空調ならびに排気ファンの電源を切ってください。深夜にわたる実験の場合はできるだけ複数で行うようお願いいたします。とくに火災等のおそれのある発熱体、ハイブリオーブン等の夜間の運転には十分に注意してください。また水道の出しっぱなしは排水施設に多大な損害が発生しますので特に確認をお願いいたします。

  9. 記帳

     記帳につきましては正確に記帳していただくようお願いいたします。数年ごとに科学技術庁の立ち入り検査があります。数量等の不一致、立ち入り記録と使用日時との不一致等、不正確な記帳のないようにお願いいたします。
     基本的に1件のアイソトープの出庫に対して1件の廃棄記録の記帳をお願いいたします。
     使用済のアイソトープまたは使用予定のないアイソトープにつきましては処分をお願いいたします。その際使用記録には「全量廃棄」と記入してください。

  10. 貯蔵室、保管廃棄室の施錠

     平成9年度の科学技術庁通達を受けて、貯蔵室ならびに保管廃棄室を原則として施錠しています。鍵は主任者が管理しますので、必要のある方は取りに来て下さい。

  11. 利用者会議等

     利用者の自主的管理と円滑な運用をはかるために利用者の会議を要望がありました際に開催いたします。各利用講座の代表の方は必ず出席くださるようお願いいたします。
     管理区域内における大清掃を年2回行っております。期日につきましては事前に連絡しますので各利用講座から1名参加いただくようお願いいたします。


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