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 コンピテントセル作成(Freeze-Thawいんちき) 

  1. 適用可能な菌株(確認済み)

  2. 菌種
    系統
    Agrobacterium tumefaciens LBA4404 MP90 EHA101
    Escherichia coli XL-1 Blue JM109 DH5α
  3. 培地

    LB
  4. Bacto-Peptone 10g
    Bacto-Yeast extract 5g
    NaCl 10g
      1l (pH 7.2)

    YEP

    Bacto-Peptone 10g
    Bacto-Yeast extract 10g
    NaCl 5g
      1l (pH 7.5)

          寒天培地の場合は1% Agarとする
          E.coli:培養温度37℃、培養期間1日程度
          A.tumefaciens:培養温度28℃、培養期間2日程度

  5. 方法
    1. 使用する菌のグリセロールストックを入手する
    2. 寒天培地上にグリセロールストックをスプレッドして、至適温度で培養する
    3. 形成されるシングルコロニーを白金耳で拾い上げ、液体培地に懸濁し一晩振盪培養する
        アグロバクテリウム: YEP
        大腸菌: LB
          いずれも、50mlの遠心管に10〜20mlの培地を入れ、培養する。
          培養温度は前記の通り。培養期間は1日程度
    4. 菌の培養液1mlを、200ml三角フラスコに入れた50mlの培地に加え振盪培養する
        培養温度は前記の通り。培養期間は半日〜1日程度
    5. 培養液のOD600が0.5〜1.0になったら培養をやめる
    6. 培養液を50mlの遠心管に移す
    7. 3000〜5000rpm、4℃で5分間程度遠心し、菌体を沈殿させる
    8. 上清を捨て、再度遠心(Flash)する
    9. 沈殿を氷冷した1mlの20mM CaCl2に懸濁する

  6. 形質転換
    1. 100μlずつエッペンドルフチューブに分注する
    2. 1μg以下のプラスミドDNA溶液10μl以下を、分注したコンピテントセルに加える
    3. タッピングにより混和した後に、液体窒素中に投入して急速凍結する
    4. 37℃のウォーターバスに移し、5分間インキュベートする
    5. 液体培地を加え、至適温度で振盪培養する
        アグロバクテリウム: YEP 1ml、 28℃ 2〜4時間
        大腸菌: LB 0.5ml 、37℃ 30分
    6. 3000〜5000rpm、4℃で5分間程度遠心し、菌体を沈殿させる
    7. 50〜100μlの新しい培地に懸濁する
    8. 抗生物質の入った寒天培地上に菌体をスプレッドし、至適温度で培養する

  7. コンピテントセルとして保存
    1. 100μlずつエッペンドルフチューブに分注する
    2. 液体窒素中に投入して急速凍結する
    3. -80℃で保存する

  8. このコンピテントセルを使って形質転換を行う場合は以下の通り
    1. 凍ったままのコンピテントセルに1μg以下のプラスミドDNA溶液10μl以下を加える
    2. 37℃のウォーターバスに移し、5分間インキュベートする
    3. 液体培地を加え、至適温度で振盪培養する
    4. 3000〜5000rpm、4℃で5分間程度遠心し、菌体を沈殿させる
    5. 50〜100μlの新しい培地に懸濁する
    6. 抗生物質の入った寒天培地上に菌体をスプレッドし、至適温度で培養する

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