- 一本鎖cDNA合成
- ウォーターバス42℃にセット
- 別のウォーターバス72℃にセット
- 試薬類はon ice。SuperScriptII(以下SSII)だけは-20℃
- mRNAを氷上でとかす
- 氷上で、1.5ml チューブに以下の試薬類を混合して、反応液を作る(チューブにサンプルmRNAの名前/識別番号を記入しておく)
mRNA 1mg/ml |
2μl(contains 2μg) |
Anchored oligo-(dT)25 |
2μl |
Rondom Nonamer |
2μl(*) |
Distilled water |
18μl(*) |
※ Nonamerの添加はoligo dT以外にinternalからも逆転写を開始させ、ラベリング効率を上げるため。
- 70℃で5分間プレアニール
- 室温25度で10分インキュベート
- そのチューブに以下の試薬類を加える
5×SSII reaction buffer |
8μl |
0.1M DTT |
4μl |
dNTP mix |
2μl |
undiluted Cy3-dCTP
(或いはundiluted Cy5-dCTP) |
2μl |
- 緩やかに撹拌しスピンダウン
- -20℃からSSIIを氷上へ
- 2μlのSSIIを加え緩やかにピペッティングしスピンダウン
- 42℃暗所で1-2.5時間。
※注:プローブ調製には、スライド1枚当たり1μgのmRNAが必要。従って、このプロトコールでは、スライド2枚分のプローブが調製できる。
- RNAの除去
- 42℃から取り出して、94℃で3分間インキュベートこの際アルミ箔で上部を覆い遮光する
- 2.5MNaOHを4μl加える
- 37℃15分
- 2MMOPS or 2MHEPES 20μlを加え緩やかにピペッティングし、スピンダウン
- cDNA probe purification
- GFXカラム(AP社)or QIAquick PCR purification Kit (Qiagen社)
- 精製後、バキュームコンセントレーター(Speedvac等)で乾燥させる。
(この際アルミ箔で上部を覆い遮光する)
- プローブは調製後、直ちにハイブリダイゼーションを行う方が望ましい。
(すぐに使用しない場合、精製プローブは-20℃暗所で短期間保存可能。)
- 乾燥させたラベル済みのプローブを滅菌蒸留水で溶かす。
(上記のラベリングプロトコールの場合、12μlの水を加え、2本のチューブに6μlずつ、とする。)
(以下、チューブ1本分のハイブリダイゼーションのプロトコールを記す。)
- ミラータイプのスライドガラス板(type 7)を使ってマイクロアレー(以下、単にスライドグラスと称する)を作った場合には、ハイブリダイゼーション前に、前処理しておく。(前処理することにより、Cy3, Cy5の発色能の違いが少なくなる)。
- スライドグラスの前処理
- 55℃で予熱済みの5XSSC, 0.2%SDSを用いて、スライドグラスを55℃で2時間インキュベート(2時間を超過しないこと。)
- 前処理後、手早く滅菌蒸留水中でリンスし(5回上下させる)、引き続き、手早くイソプロパノール中でリンスした後(2回上下させる)、直ちに圧縮空気(エアーダスター等)で乾かす。
- ハイブリダイゼーション
- 6μlの水に溶かしたプローブを95℃で4分間インキュベートする。(熱変性)この際、アルミ箔で上部を覆い遮光する。
- 氷上で30秒、急冷する。
- プローブに 1.5μlの oligo A80 ( 1mg/ml)を加え混合する。(最終濃度:50ng/μl) (ターゲットDNAのpolyAT構造にnonspecificにmRNAのpolyA が結合するのを抑制するため)
- 70℃で45分間インキュベートする。この際、アルミ箔で上部を覆い遮光する。
- 7.5μlの4X マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液 ver. 2 (Cat.No.RPK0325)と、15μlの脱イオンホルムアミドを加え、なるべく泡を立てないようにピペッテイングして混合する。
(Sigma, Merck等の脱イオンホルムアミドを使用。未開封凍結保存ならば和光も可)
- スライドガラスとカバーグラス上のチリ・ホコリを、圧縮空気(エアーダスター等)で除去する。
- プローブ(最終容量 30μl)をスライドグラスの上に、下記のどちらかの方法でapplyする。
- プローブを、スライドグラスの「利き手と反対側の短辺」の近くにのせ、柄付き針か、細いチップを用いて、徐々にカバーグラスをかぶせてゆく。
- スライドグラス上に先ずカバーグラスを置き、その間にプローブを流し込む。キャピラリーアクションにより、プローブは自然に広がる。
- スライドグラスを42℃暗黒下で一昼夜、加湿状態でハイブリダイズさせる。
- ハイブリ後の洗浄
- 予め、第1洗浄液(1XSSC, 0.2%SDS)と第2洗浄液(0.1XSSC, 0.2%SDS)を55℃に暖めておく。
(第1・第2洗浄液については、以下、55℃で予熱したものを使用する。)
- スライドグラスをインキュベータから出し、未使用の第1洗浄液中に沈めながら、ブレード等でカバーグラスを取り除く。(直ちに、3.の新しい洗浄液に入れる)
- 第1洗浄液で、暗黒下10分間穏やかに振とうしながら洗浄する。
(洗浄操作は室温で行っても良い。)
- 第2洗浄液で、暗黒下10分間穏やかに振とうしながら洗浄する。
(洗浄操作は室温で行っても良い。)
- 4.と同じ操作を行う。
- 0.1XSSCで、室温、暗黒下1分間穏やかに振とうしながら洗浄する。
- 6.と同じ操作を行う。
- 滅菌蒸留水で手早くリンスし(5回上下させる)、直ちに圧縮空気(エアーダスター等)で乾かす。
- 次に、スキャナーで、シグナルを検出する。